公開日: 2021-02-06 最終更新日: 2024-10-24
【商店街】
唐人町の歴史は古く、貝原益軒著による「筑前国続風土記(ちくぜんのくにしょくふどき)」には
家数百五十八軒、其の始高麗人住せり
と書かれ、また青柳種信著による「筑前国続風土記拾遺(ちくぜんのくにしょくふどきしゅうい)」には
往古は唐船の泊りしより此如名あるよし、古老の伝なり
とあります。
唐人町から東に約1.5kmの距離には、海外からの使者をもてなす迎賓館であるとともに遣唐使の出国時および帰国時の宿泊施設の鴻臚館があったことも関係しているようです。唐人町商店街のアーケードには遣唐使船の絵が描かれています。
また、江戸時代には唐人町は黒田藩52万石の福岡城の城下町でした。唐人町商店街は、江戸時代の頃に「唐津街道(小倉~唐津に至る重要な街道)」を行き交う人たちのために商売を行う町屋が集まったのが起源と言われています。
現在の唐人町商店街アーケードの通りは、昔の唐津街道です。アーケード東端には内郭の西の入り口である「黒門」がありました。唐人町には福岡城を守るお寺が多く、吉祥寺、妙安寺、成道寺、善龍寺、正光寺、大圓寺、浄慶寺、妙法寺は唐人町八か寺と呼ばれ地域の方に愛されています。
唐人町商店街の周辺はこのように歴史の名残が感じられ、さらに福岡を代表する公園である大濠公園や西公園、福岡市立当仁小学校、福岡教育大学付属福岡小中学校などの学校、そして福岡ソフトバンクホークスの本拠地、みずほPayPayドーム福岡があるなど住んでよし訪れてよしの地域となっています。
そんな唐人町商店街は、旧唐津街道のアーケード、明治通り沿い、黒門川沿い、ホークスとうじん通り沿い、アーケード北側の通り沿いに、飲食店、小売店、サービス業など約100軒ものお店があります。歴史がある文教地区で人情味あふれる商店街にどうぞお越しください。
【協力】
郷土史研究家 空 賢司